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板橋区四葉 女医による内科 生活習慣病 漢方治療

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院長メッセージ

「たばこは体に悪いです!」〜風邪との関係〜

院長のひとりごと

風邪をひくと、市販の薬では治りにくい、薬を飲んでも長引く・・と、
感じることはありませんか?もしかすると、タバコが関係しているかもしれません。
先日、日本における、全国たばこ喫煙率調査の結果が発表となりました(表1)。男性で33.7%女性は10.6%と、年々喫煙率は下がっているという内容でしたが、私はとてもこの結果に驚きました。というのも、これだけ禁煙が叫ばれる中、喫煙率はなかなかさがらないな・・と普段の診療で感じていたからです。特に診察に訪れる女性の喫煙率は、昔に比べて増えていると実感していました。当院に風邪で診察に訪れる患者さんの喫煙率は、男性では全国調査が33.3%に対して約40%、女性では全国調査が11.9%のところ、20%を超えています。
風邪のひきやすさを調べた実験では、アメリカのカーネギメロン大学で、喫煙者を含む391人のボランティアに風邪を引き起こすウイルスの液を鼻に点鼻して、風邪の発症率を調べるというという実験があります。(さすがアメリカ、すごい実験ですね!)すると、同じウイルス量を鼻に付着させて風邪を発症したのは、非喫煙者の36%、軽喫煙者(1日1~15本)の40%、重喫煙者(1日16本以上)の48%と、喫煙者は非喫煙者に比べて発症確率が高いことがわかりました。
また、喫煙には風邪の治りを遅くするありがたくない作用もあります。アメリカハーバード医科大学でまとめた女性3万9880人の追跡調査の結果によると、非喫煙者に比べて、引いた風邪が8日間以上に長引くリスクが、1日25本未満の喫煙者で1、62倍、1日25本以上の重喫煙者で2,63倍だったといいます。タバコを吸うと、のどや鼻の粘膜、肺を傷付け、ビタミンCも破壊します。風邪のウイルスは口や鼻から侵入し、鼻やのどの粘膜で増えますので、粘膜が傷ついているとウイルスにやられやすく、治りも遅いということになります。また、ビタミンCは、免疫力を高めるのに必要な栄養の一つです。加えて、風邪のウィルスと闘うために大切な免疫細胞は、喫煙によりその働きが鈍るため、鼻やのどなどウィルスの侵入の現場において免疫力が悪くなり、このため風邪をひきやすく、治りにくくなる理由の一つになります。
さらに、タバコを長年吸い続けると、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という、病気を発症する原因となります。これは、タバコの有害物質により肺の細胞に炎症が起こり細胞が破壊され正常な細胞が減ってゆくことで、呼吸が苦しくなる病気です。病気が進むと、少しの行動でも息苦しくなるので、歩行、入浴などの日常生活動作が困難になり、介助が必要になることもありますし、心臓にも悪い影響を与えます。日本人の死因の第10位、実に男性では7位に入る、命にかかわる重大な病気です。

さて、当院では、本気でタバコをやめたいが、どうしても失敗してしまうという方に、禁煙補助薬を用いた禁煙治療を行っております。禁煙補助薬は、飲めば簡単にタバコが止められるという夢のようなお薬ではありませんが、どうしてもタバコをやめたいという強い意志がある方の補助をするお薬です。たくみ内科一同は患者様が禁煙治療の間、禁煙意志が継続するようにお手伝いいたします。

タバコをやめたいという思いがある方は、ぜひ、ご相談ください。

性別年齢別喫煙率

年度
20歳代
30歳代
40歳代
50歳代
60歳以上
全年齢
2011年 35.2% 40.6% 39.2% 40.9% 23.9% 33.7%
13.5% 14.7% 13.7% 11.9% 6.4% 10.6%

(資料)厚生労働省HP:最新たばこ情報(JT全国たばこ喫煙者率調査より)

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